2013年

6月

04日

エコノミストリポート:貿易収支激変 2013年6月4日号

◇消費構造変化という“不都合な真実”

◇巨額の貿易赤字はもう止まらない

 

山本大介

(双日総合研究所主任エコノミスト)

 財務省が4月26日に発表した2012年度の貿易統計(輸出確報、輸入速報、通関ベース)によると、日本の貿易赤字は8・2兆円と過去最大を記録した。東日本大震災の影響を大きく受けた11年度の赤字は4・4兆円であり、12年度は更に輸入が増加し、輸出が減少している。

 赤字が膨らんだ理由は、輸出が欧州・中国向けの落ち込み、輸入が原子力発電の代替である液化天然ガス(LNG)の輸入増大とも言われるが、背後には生活様式の変化など一過性でない要因の「不都合な真実」が隠れている。

 ◇LNG輸入増だけではない

 12年度と10年度の貿易統計を比較すると分かりやすい。10年度を選んだ理由は、11年度が震災、09年度はリーマン・ショックの影響が色濃く出ているためである。そこで、より日本の構造的な問題に目を向けるために、10年度と比較する。………