2013年

6月

25日

米国カルテル違反:日本企業と従業員の摘発相次ぐ 2013年6月25日号

◇米国価格カルテル違反は厳罰

村上政博
(成蹊大学教授、森・濱田松本法律事務所弁護士)

 米国では近年、反トラスト法(独占禁止法)に基づく国際的な価格カルテルへの重罰化が顕著になっている。

 5月21日、日本と欧州の自動車部品メーカーによる価格カルテルで、デンソーの日本人幹部2人が価格操作の罪を認め、1年4カ月、1年3カ月の禁錮刑と罰金2万ドルを支払う司法取引に同意したと、米司法省が発表した。2人は2005年8月から10年2月にかけて、米国で販売した電子制御や温度調整機器の価格操作や不正入札に関係したとされる。この価格カルテルでは、これまでにデンソーなど9社と幹部14人が反トラスト法違反で摘発され、うち12人が禁錮刑を言い渡された。法人としてのデンソーには罰金780万ドルが言い渡されている。

 ◇個人に禁錮刑と罰金刑

 米国の反トラスト法では、カルテルは重大な犯罪行為であり、個人には禁錮刑及び罰金刑、法人には罰金刑が科せられる。現に米国では、国際カルテルの摘発に重点を置いており、最近では刑事罰の対象となった企業の比率では日本企業が最多になっており、高額な刑事罰金が科されている(表)。日本では有罪になっても執行猶予がつき、実際の刑務所入りは免れるのが通例だが、米国の禁錮刑はほぼ必ず、刑務所に入ることを意味する。………