2013年

7月

09日

アップル:手詰まり感強まるアップル 秋に向けiPhone再構築へ 2013年7月9日号

 ◇米アップルは、スマホ市場が成熟するにつれてライバルに追い上げられている。明確な対策はまだ出せず、今秋の新iPhone発表が同社の将来を左右する。

本田雅一
(ジャーナリスト)

 スマートフォン・タブレット端末市場という巨大市場を生み出し、牽引してきたアップル。ただ、世界一に上り詰めたがゆえの手詰まり感は、米サンフランシスコで開催した開発者向け会議「WWDC」(6月10~14日)後も漂ったままだ。

 スマホの主戦場が新興国へ移りつつあるなか、アップルは今回のWWDCで、一部でうわさされた新興国市場向けの低価格版iPhone(アイフォーン)についての答えは出さなかった。一方、iPhoneやiPad(アイパッド)向けの最新版基本ソフト「iOS(アイオーエス)7」を大幅に刷新することは発表した。こちらはデザインの刷新や車での利用簡易化など一見地味に見えるが、アップルがiPhoneを全く新しいものにしようとしていることは分かった。iOS7で新たな成長に向けて足元を固めたと言えるが、それで何をしたいかは秋の新製品待ちということになる。

 2007年に初めてiPhoneが世の中に姿を現して6年。このタイミングでこの6年を総括し、現在という時間軸に合わせてシステムを再構築することで、ヘッドルーム(進化の余地)を空けるという戦略だ。………