2013年

7月

16日

特集:マネー大逆流 出口と中国 真相解説(1)中国金利ショック 2013年7月16日号

◇理財商品に走った銀行に妥協を拒んだ人民銀行

西胤智
(岡三証券アジア室参事)

 中国の短期金利(上海銀行間取引金利=SHIBOR=翌日物)が6月8日に9・6%に急上昇、更に6月20日には13・4%まで急上昇した。まさに市場は凍り付いた。上海総合株価指数は暴落し、米ダウ工業株30種平均など世界の株価下落にまで波及した。その後、中国人民銀行(中央銀行)が市場に資金を供給し、現在は安定しているが、世界の投資家の目には改めて中国リスクが浮かび上がった。この短期金利急上昇はなぜ起きたのか。

 発端の第一は外部要因である。米国の量的緩和第3弾(QE3)の早期縮小・停止論が強まったことで、年初から中国に流入していた「熱銭」=ホットマネー(短期の投機資金)が逆流した。

 もともと、中国には年初から膨大な投機資金が海外から流入していた。いわゆる「偽装輸出」(水増し輸出)の形で、香港や保税区などを利用した実体を伴わない貿易収支が計上されていたのだ。国家統計局が発表した中国の1~4月の輸出は前年同期に比べて14%も増加していた。………