2013年

7月

23日

ネット傍受:米の監視プログラム「PRISM」 2013年7月23日特大号

 ◇情報収集網は空前のスケール

菅原出
(国際政治アナリスト)

 米政府が秘密裏に行っていた情報収集活動が世界を揺るがしている。6月上旬、英米の大手新聞が相次いで、米国家安全保障局(NSA)がインターネットから膨大な量の個人情報を収集・分析していると報じた。情報源は米中央情報局(CIA)の元職員エドワード・スノーデン氏(30)。「NSAは日常やり取りされる通信情報のほとんどを傍受できるシステムを持っている」。英『ガーディアン』紙の取材でこう語ったスノーデン氏は、次々と米政府の機密情報を暴露。特に米国で物議を醸しているのが、グーグルなどネット企業のサーバーにアクセスし個人情報を収集する「PRISM(プリズム)」というプログラムだ。

 米ネット大手のサービスは世界中に数億人のユーザーがいるため、各国のメディアも騒ぎ出した。さらに、NSAが日本など主要国の在外公館などを盗聴していたことも明るみに出た。米上院委員会は情報収集が多年にわたり広範囲に及んだことを確認。オバマ米大統領が釈明に追われる間も新事実が次々と発覚した。

 2001年の同時多発テロ以降、対テロ戦争の名の下、想像をはるかに超える規模に膨張した米情報収集網の姿が浮かび上がってきた。………