2013年

9月

17日

特集:墜ちる中国 シャドーバンキングの副作用 2013年9月17日特大号

◇「中国ショック」なら7国マイナス成長 世界経済危機に陥る可能性も

水野裕二
(ムーディーズ・アナリティックス・ジャパン ディレクター)

 中国のシャドーバンキング市場は、厳しい規制によって縛られている銀行業界を尻目に、高成長を続ける中国経済に対して規制を回避しながら信用供与(資金融資)を行う役割を果たしてきた。しかし、その実態が中国当局によって十分に把握されていないなどの問題があり、世界的な金融危機の原因となるのではないかと懸念されている。
 その懸念の背景にあるのは、シャドーバンキング市場の巨大さと成長スピードである。ムーディーズによる推計では、2012年末時点における中国シャドーバンキング市場の規模は、理財商品や信託商品などの中核商品だけに限っても約20・5兆元(約333兆円)に上ると見られ、これは12年末の国内総生産(GDP)の39%に達する。
 また、これに銀行による理財商品への保証なども加えた広義の定義によれば、その残高は約28・8兆元に上り、これは12年末GDPの55%にも達する。その残高は過去2年間で約70%増加しており、その規模は東証の株式時価総額(13年7月末現在で約415兆円)にも匹敵している。………