2013年

10月

01日

FLASH!:公募増資 規模・件数ともに急増 積極投資で業績改善も 2013年10月1日特大号

 

伊藤桂一

(SMBC日興証券チーフクオンツアナリスト)

 

 アベノミクスと東京オリンピック効果で、株価が大幅に上昇している。これに伴う形で、企業の公募増資が規模・件数ともに急増している。

 今年7月以降に実施、あるいは実施予定の公募増資案件は25件(5500億円)となり、四半期ベースでは2009年9~12月期(25件、2兆2840億円)以来の水準となっている。さらに、四半期ベースで30件を上回る公募増資が行われたのは06年1~3月までさかのぼる必要があり、足元で公募増資が復調している様子がうかがえる。09年当時は大規模な増資があったため(三菱UFJフィナンシャル・グループの1兆円、野村ホールディングスの4350億円など)、7月以降の公募増資は金額ベースではかなり少なく見えるが、件数ベースでの復調は目覚ましい。

 04年以降で公募増資が多かったのは、04~05年と09年後半の2回である。04~05年は、まさに株価が大幅上昇している時期と重なっている。この時期には、銀行や不動産に加え、リートの公募も非常に多かった。銀行の公募では、不良債権処理時に注入された公的資金の早期返済を目的とするものが目立つ。その他の業種でも、将来の成長機会に対して機動的に投資を行うことを目的としたものが多く、公募で集めた資本を積極的に投資しようとする傾向がうかがえた。………