2013年

10月

08日

新幹線輸出:新幹線が輸出できない本当の理由 2013年10月8日号

 

 ◇導入国のニーズを無視した計画

 

宗敦司

(エンジニアリング・ビジネス編集長)

 

 日本初の新幹線輸出となった台湾高速鉄道(2007年全線開業)、これに続く中国高速鉄道(11年に北京─上海間開業)への車両技術協力以後、日本の新幹線の輸出はパッタリと途絶えている。

 民主党政権時代の09年、政府はインフラのシステム輸出を成長戦略に掲げ、新幹線はその柱の一つとして注目された。ブラジル、ベトナム、米国などで複数の計画が浮上し、現在の自民党政権にも新幹線はシステム輸出の柱として受け継がれている。

 なかでも米国の高速鉄道計画は、オバマ政権が09年に最優先事項に掲げ、一部予算措置も講じたことから、日本側の期待も高まった。

 

 ◇望み薄の米国市場

 

 JR東海も新幹線の輸出相手先として「システム全体を採用でき、しかも知的所有権保護ができているところ」という基本方針のもと、米国を優先してきた。………