2013年

11月

19日

特集:沈む銀行、浮かぶ銀行 デビットカード 2013年11月19日号

 ◇UFJ、りそなが「Visaデビット」 現金派の切り崩しに再挑戦

 

谷口健

(編集部)

 

 りそな銀行や三菱東京UFJ銀行などの大手銀行が、米カード決済大手のビザが推進する「Visaデビットカード」の普及に本腰を入れている。デビットカードとは通常、キャッシュカードと一体型のプラスチックカードで、消費者はクレジットカード決済のように店にカードを差し出して、直接銀行口座から支払える。Visaデビットの場合、国内で広がっている「ビザマーク」のある店で利用可能だ。

 デビットカードでの支払いは預金口座からその場で引き落とされるので、クレジットカードのように実質的な借金はしない。基本的にカード取得の審査もなく、未成年や学生、主婦などクレジットカードを持てない層も使える。11年のビザの調査では、国内の消費者の6割が主に現金払いを好む「現金派」だ。デビットカードは、現金払いに近い感覚なので、現金派を切り崩す切り札になるという各社の期待は大きい。さらに、Visaデビットは、クレジットカードのように利用額に対し0.2~0.5%のポイント還元や現金キャッシュバックがある。

 日本でVisaデビットが始まったのは2006年。これまでスルガ銀行、楽天銀行、ジャパンネット銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行が自行のキャッシュカードに機能を追加する形で導入している。今年に入り、3月にあおぞら銀行、7月にりそな銀行が自行発行の新型Visaデビットを開始。また、三菱東京UFJ銀行は11月20日から、りそな系の近畿大阪銀行も今年中に取り扱う。大手行にとっては、消費者にさまざまな決済手段を提供でき、Visaデビットで先行したネット銀行などの新興勢力に追いつく狙いもある。………