2013年

12月

10日

特集:特集:緩和相場の毒 急成長する「バンクローン」投信 2013年12月10日号

 ◇資金が流れる金融商品 魅力の裏で語られていないリスク

 

横谷宏史

(アライアンス・バーンスタイン プロダクト・マネジメント部長)

 

 世界の投資家の間で最近、「バンクローン」が注目を集めている。ローンと言ってもバンクローンはお金の貸し借りではなく、株式や債券などと同じように投資の対象となる資産を指す。米国で量的緩和縮小の議論が本格化した今年の春先以降でも、バンクローン市場には継続的に資金が流入。日本国内で個人向けに販売されている投資信託の投資対象にも組み込まれ始めた。ただ、そのリスクについては深く知られていないことが多い。

 バンクローンの仕組みはこうだ。銀行が企業にお金を貸すと、銀行は企業から期日までに元本の返済を受けるほか、利息を受け取る権利を持つことになる。この権利が売買される市場があり、これがバンクローン市場と呼ばれる。通常、バンクローンは、投資適格の格付け(トリプルB格相当)に満たない企業への貸し付けが市場で売買されているものを指す。

 

 ◇時価総額で70兆円市場

 

 なぜこうした市場が成立し発達してきたのか。貸し付けを行う銀行、資金調達を行う企業のそれぞれの立場から見てみよう。………