2013年

12月

17日

エネルギー:LPGで最高値を提示したサウジの“自爆”戦略 2013年12月17日特大号

岩間剛一

(和光大学経済経営学部教授)

 

 サウジアラビアの国営石油企業であるサウジアラムコは2013年11月28日、日本の液化石油ガス(LPG)輸入企業に12月積みの輸出価格を通告した。その価格は、FOB(本船渡し)価格で、家庭の調理用等に用いるプロパンは1トン当たり1100ドル、タクシーの燃料、石油化学の原料となるブタンは1トン当たり1225ドル。欧州諸国の信用危機の長期化による世界経済の低迷、中国経済の減速にもかかわらず、プロパンは過去2番目、ブタンは過去最高値となった。

 日本は、LPG輸入の8割以上を中東諸国に依存している。プロパンをはじめとしたLPGは、原油生産、天然ガス生産の随伴ガスとして生産されるため、LPG市場は存在しない。

 1994年からサウジアラムコが、その時々のLPGの需給関係を「総合的に」判断して、サウジアラムコCP(コントラクト・プライス、契約価格)として一方的に日本に通告し、日本はそれをのまざるを得ない状況が続いている。………