2013年

12月

17日

特集:節税と脱税の境目 海外財産に要注意 2013年12月17日特大号

 ◇「国外財産調書制度」スタート 怪しげな回避術は高いリスク

 

風間光裕

(エヌエムシイ税理士法人税務総合戦略室室長・税理士)

 

 今年から、12月31日時点で海外に不動産や金融資産など5000万円超の財産を持つ居住者を対象とした「国外財産調書制度」がいよいよ始まる。対象者はその財産の内訳などを記載した調書を税務署長に提出しなければならない。しかし、過去に海外の財産の取引で得た所得について申告漏れがあったりする人は、調書の提出については及び腰だ。さらには、怪しげな調書提出の回避方法までも出回っているようである。調書提出のポイントや注意点を解説したい。

 国外財産調書の提出期限は、確定申告期限に合わせて毎年3月15日。ただし、初年度の2014年は土曜日にあたるため、週明け月曜日の3月17日が期限となる。国外財産として記載するのは、毎年末時点で海外に所在しているあらゆる財産で、現預金はもちろん、株などの有価証券、不動産、貸付金も含まれる。これらを、財産の種類ごとに数量や価額などを記入し、価額は毎年末時点の為替レートで換算した時価または指定された算出方法による見積価額で評価する。

 

 ◇「アメ」と「ムチ」

 

 以前はごく一部の富裕層に限られていたが、いまや誰でも気軽に海外資産を保有できる時代になった。しかし、日本の税務当局が所得税や相続税などの課税の際、海外に所在する日本人の財産を把握しようとしても容易ではないのが現状だ。………