2013年

12月

24日

特集:2014年マーケット総予測 第1部 短期楽観 人口減少が迫る問題 2013年12月24日特大号

 ◇潜在成長率低下で高まる資産バブル醸成リスク

河野龍太郎
(BNPパリバ証券チーフエコノミスト)

 経済成長は重要だ。すべてではないにせよ、多くの経済問題を緩和ないし解決できる。ただ、現実に成長率を高めることは容易ではない。多くの政権も高い目標を掲げてきたが、達成できなかった。安倍政権は今後10年間で平均2%という高い目標を掲げ、1990年代以降の平均成長率である0・9%の2倍を一気に目指す。

 ◇公的債務膨張の構図

 70年代後半~80年代末までの4%成長に比べれば、控えめな数字ではある。しかし、90年代末以降、少子高齢化で日本の労働力は減少に転じ、成長を巡る環境は劇的に変化した。今後10年間、生産年齢人口は年率1%のペースで減少する。女性の就業率の上昇を考慮しても、労働力は年率0・7%のペースで減少する。2%成長の達成には、労働者1人当たりの潜在成長率(経済の実力)を2・7%まで引き上げる必要があるが、3%近い数字は80年代末のバブル期以来、観測されていない。先進国で1人当たり成長率が最速の米国でも現在は1・5%を割り込む。日本が現在の1%から1・5%への引き上げに成功できれば御の字だ。その場合も、経済全体の潜在成長率は1%弱にとどまる。
 バブルでなければ達成できない高成長を目標に掲げるのはなぜか。………