2014年

2月

04日

エコノミストリポート:米国 回復シナリオに逆風 2014年2月4日号

 

 ◇脆弱さが垣間見える米雇用統計

 ◇市場の一喜一憂は依然続く

 

藤原裕之

(日本リサーチ総合研究所主任研究員)

 

 年明けの金融市場は波乱含みの幕開けとなった。直接的な引き金となったのが1月10日に発表された2013年12月の米雇用統計だ。失業率は6・7%と2カ月連続で低下したものの、非農業部門雇用者数は前月に比べて7・4万人増にとどまり、市場予想の20万人増を大幅に下回った。これを受け、週明け13日のダウ工業株30種平均は大幅に下落。円高・ドル安も進行し、3連休明けの日経平均株価終値は前日比でマイナス3%と大幅反落し、米国以上の下落率となった。

 12月の雇用者数が大幅に予想を下回った原因として、厳しい寒波の影響により一時的に雇用が押し下げられた可能性が指摘されている。業種別では、年末商戦を迎えた小売業は2・2万人増から5・5万人増と拡大したものの、製造業は3・1万人増から0・9万人増と鈍化。さらに建設では1・9万人増が1・6万人減に、政府も1・5万人増が1・3万人減と、幅広い業種で伸び率鈍化あるいは減少となった。

 もっとも、雇用者数の先行指標と言える人材派遣業は、1・3万人増から4・0万人増と増勢ペースを維持している。さらに失業保険申請件数は今年に入って2週連続で減少しており、雇用情勢は引き続き改善基調にあるとみてよい。………