2014年

2月

04日

新通貨:投機マネー引き寄せるビットコイン 2014年2月4日号

 

 ◇FRBも注目する新決済システム

 

八田真行

(駿河台大学講師)

 

「ビットコイン」というインターネット上で取引される電子通貨が注目されている。決済用の通貨としてだけでなく投機の対象として大量の資金が流入しているビットコインは、実体経済に影響を与える可能性も指摘されている。

 2013年、ごく限られた範囲で流通していたビットコインが世界的に脚光を浴びた背景には、欧州経済危機がある。同3月、地中海の島国キプロスの銀行に預金者が殺到した。債務不履行の瀬戸際にあったキプロス政府が、欧州連合(EU)からの財政支援と引き換えに、銀行の株主や債権者に加え、大口預金者にも損失負担を強いる「ベイルイン」を受け入れたため、預金者が一斉に預金の引き揚げに動いたからだ。

 キプロスの預金者と、同国を手ごろなタックスヘイブン(租税回避地)として使ってきたロシアの富裕層が、銀行から引き出した金の「逃避先」として選んだのが、ユーロでもドルでもないビットコインだった。それまで1~10ドル程度で推移していた市場価格は3月に入って急騰し、4月には200ドルを超えた。………