2014年

2月

11日

特集:円安異変 インタビュー 篠原尚之・IMF副専務理事 2014年2月11日特大号

 ◇日銀の追加緩和は不要 「出口」へフォワードガイダンスを

聞き手=後藤逸郎
(編集部)

 国際通貨基金(IMF)の篠原尚之副専務理事は東京都内で単独インタビューに応じ、日銀の量的緩和政策は順調で、追加緩和は不要との認識を示した。一方で、「出口」に向けたフォワードガイダンス開始の必要性に言及した。

── IMFは2014年の世界全体の実質国内総生産(GDP)の成長率予想を3.7%と上方修正した。

■先進国、特に米国経済が去年から、かなりよくなっている。民需の数字がかなりいい。財政赤字の削減ペースが緩やかになり、悪影響が少なくなった。この二つの要素で、今年の成長率は2.8%、来年は3.0%と、かなりいい数字、ポテンシャルの高い数字が出ている。ただ、失業率は順調に改善しているが、労働参加率も落ちている。米連邦準備制度理事会(FRB)もかなり気にしている。需給ギャップがなかなか縮まらず、本格的な引き締めに入っていくのはまだ時間がかかるだろう。
 ユーロ圏は今年の成長率は1.0%と、これまでより楽観的だ。ただ、デフレのリスクは依然として非常に大きい。消費者物価指数(CPI)が少しずつ落ちている。賃金と物価上昇率がかなりリンクしている。賃金は下方硬直性があるにもかかわらず、じりじりと落ちている感じがする。特に周辺国はまだまだポテンシャル回復に時間がかかる。………