2014年

2月

11日

特集:脱原発の経済 倫理と経済の両立 2014年2月11日特大号

 ◇脱原発先進国ドイツの修正と前進 日本のエネルギー大転換への期待

ミランダ・シュラーズ(ベルリン自由大学教授)
訳=吉田文和(北海道大学大学院教授)

 細川護煕(もりひろ)元首相が、小泉純一郎元首相の支援を受け、脱原発を目標として東京都知事選挙に立候補したことは、ドイツで大きな興味を持って見られている。日本が原子力を実際に必要としているのか、あるいはドイツのように原子力に依存しない低炭素エネルギーを作り出す世界のリーダーとなるのか、日本がさらに議論することに強い関心があるサインとして受け取られている。

 ドイツでは、キリスト教民主同盟と社会民主党の新しい連立政権は2013年末、再生可能エネルギー開発の新しい中間目標を決めた。再生可能エネルギーの割合を25年までに電力の40~45%、35年までに55~60%へと引き上げる計画だ。以前の保守連立政権(キリスト教民主同盟と自由民主党)によって形成された福島原発事故以降のエネルギー政策と、著しい連続性がある。エネルギー大転換を成功させることは重要という強い合意があり、それはドイツをよりエネルギー自立的にし、原子力を使わない低炭素エネルギーシステムの産業経済になることが可能であるというモデルを提供するものだ。

 ◇新政権は政策を継承

 新政権によるエネルギー政策は、いくつかの変化がある。省庁が再編成され、再生可能エネルギーの責任は環境省から経済技術省に移り、経済エネルギー省となった。これは経済のなかにエネルギー大転換を位置付けるためである。………