2014年

2月

25日

特集:世界史に学ぶ経済 PART1 歴史で今を読み解く 疑問8 ITは仕事を奪うのか? 2014年2月25日特大号

 ◇人工知能は知的労働にも浸食する

 

松田卓也

(宇宙物理学者、神戸大学名誉教授)

 

 未来のある時点でコンピューター技術が爆発的に発展し、それより先はコンピューターの行く末を人間が予測できなくなるという仮説が、欧米を中心に真剣に議論されている。

 米国の人工知能や音声認識の研究者で未来学者でもあるレイ・カーツワイル氏は、2029年にコンピューターが意識を持つようになり、45年には人類全体の能力をはるかに超える「技術的特異点」を迎えると予言する。

 カーツワイル氏は「コンピューター・テクノロジーの進歩は指数関数的」と言う。1年で倍増する指数関数的進歩なら、1年後は2倍でも、3年後には8倍(2の3乗)、10年後には約1000倍(2の10乗)、30年後には約10億倍(2の30乗)と加速度的となる。………