2014年

3月

04日

特集:負けない投信・ETF 「バランス型」の真贋 2014年3月4日号

 ◇分散投資のNISA向け商品、購入時期によっては目減りも

 

大山弘子

(フリーライター)

 

 今年1月から「少額投資非課税制度」(NISA(ニーサ))がスタートした。NISA口座で保有する上場株式や株式投資信託の売却益や配当、分配金(普通分配金)が、最長で5年間、非課税になる制度だ。そのNISA口座で保有する商品として、銀行や証券会社が「バランス型」ファンドの販売に力を入れている。

 バランス型ファンドとは、株式や債券など投資対象の異なる複数の資産に投資(分散投資)することで、収益機会の拡大とリスクの低減効果を狙うファンド。自分で投資対象資産の組み入れ比率を考えることも、相場変動で崩れた資産配分を自分で調整する必要もない、投資家にとっては「おまかせ」タイプのファンドと言える。

 資産運用では、相場変動によって変化した資産の配分比率を、定期的に運用開始時の配分比率に戻す「リバランス」が重要になる。リバランスを行わずにほったらかしにしておくと、リスクの高い資産の割合が増えてしまい、意図しないリスクを取る羽目になるということも起きかねないからだ。しかし、NISAでは、年間の累計投資代金が100万円までと上限が決められ、非課税期間内にいったん売却してしまえば、売却した金額分は再投資に使えない。そのため、非課税期間中に保有資産が価格変動しても、投資家自身がリバランスすることは極めて難しい。バランス型ファンドはその点、ファンド自身がリバランスを行うので、NISAを有効に活用できるという利点がある。………