2014年

3月

11日

特集:中国危機の真相 権力闘争の深層 2014年3月11日号

 ◇消えた「リコノミクス」 「深改」路線の大いなる不安

金子秀敏
(毎日新聞専門編集委員)

 一時は改革の代名詞のようにもてはやされた「リコノミクス」、中国語で「李克強経済学」のかけ声を聞かなくなった。代わって登場したのが「深改」(全面的改革の深化)だ。昨年11月の共産党中央委員会第3回全体会議(3中全会)で採択された決議のテーマになった。

 共産党が3中全会で決めた深改の方針を受けて、今年3月の全国人民代表大会(全人代)で李克強首相が行う政府活動報告に具体策を示し、国務院(行政府)が実行責任を負うという手順だ。だが、全人代を前に李克強首相の存在感が薄い。
 習近平国家主席は改革の推進より、側近の軍人が唱える「富国強軍」に政権の活路を求めている。はたして高度成長が終わった中国経済を安定成長の軌道に誘導できるのか、リコノミクスなき深改路線の行方に不安が高まっている。………