2014年

3月

18日

特集:アメリカと日本株 米政府とウォール街の思惑 2014年3月18日号

 ◇米国による「安倍降ろし」が始まった?

 

南喜太雄

(ジャーナリスト)

 

 これではまるで安倍降ろしだ。米『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙は2月に入って、「いつまでたっても規制改革、成長戦略を打ち出せない」とアベノミクスへの失望を書き連ね、さらに19日、20日には大きな紙面を割いて、安倍晋三政権を支えるブレーンや幹部を「軍国主義者」「ナショナリズム」と書きたてた。この記事の中では、本田悦朗内閣官房参与は「若い命を捧げた特攻隊の話をする際に目に涙を浮かべた」と紹介され、衛藤晟一首相補佐官は「安倍首相の靖国参拝に対する米国の反応こそ、『失望』を買うものと批判した」と書かれた。

 追い打ちをかけるように、2月24日には、米国政府に大きな影響力を持つCFR(外交問題評議会)の重鎮で、現在ピーターソン国際経済研究所所長を務めるアダム・ポーゼン氏が東京で講演し、「アベノミクスの動機は日本を豊かにすることではなく、安全保障上の目的だ」と看破し、靖国参拝にも「行っていいと言ってはいない」と批判した。

 こうしたアベノミクス批判が連日のように展開されては、ウォール街の投資家も日本株を買いにくくなる。欧米の株価が最高値に迫る上昇を見せる一方で、日本株は一時ピークから14%も下げた。1月だけで外国人投資家が日本株を1兆円も売り越したことが大きい。………