2014年

4月

01日

特集:景気大失速 消費者物価 2014年4月1日号

 ◇現状は「やや悪い物価上昇」 賃金上昇伴わずデフレ逆戻りも

 

斎藤太郎

(ニッセイ基礎研究所経済調査室長)

 

 黒田東彦総裁率いる日銀新体制の発足から1年が経過した。2年程度で消費者物価上昇率2%を実現するという「物価安定の目標」を掲げ、異次元金融緩和を導入した昨年4月の時点で、この目標が達成できると考える民間エコノミストはほとんどいなかった。しかし、実際の消費者物価はおおむね日銀の想定通りのペースで上昇している。

 消費者物価(生鮮食品を除く総合、コアCPI)は2013年6月に1年2カ月ぶりに上昇に転じた後、14年1月には前年比1・3%まで上昇幅が拡大した。エコノミストの見通しが大きく外れたのはなぜだろう。

 

 ◇円安効果は予想以上

 

 筆者も含めたエコノミストのほとんどが物価見通しを間違った一番の原因は、円安に伴う輸入物価上昇による押し上げ効果を過小評価していたことではないか。………