2014年

4月

08日

特集:鉄道の未来 PART1 鉄道ビジネスの現場 進化する「エキナカ」 2014年4月8日特大号

 ◇「エキュート」で女性の需要開拓 整体、革靴店など業態も多様化

 

桐山友一

(編集部)

 

 駅の構内を意味する「エキナカ」、特に改札内の商業施設が進化を続けている。JR東日本の「ecute」(エキュート)は現在、駅構内としては大宮、赤羽など8カ所で展開。飲食店や総菜店など“デパ地下”さながらの店づくりに加え、雑貨や衣料品、整体・ネイルケア、革靴のブランドショップなど幅広い業態が出店。改札内にいることを忘れてしまう空間だ。東京地下鉄(東京メトロ)も「Echika」(エチカ)を始め、新たな需要を開拓している。

 3月14日午後6時過ぎ。JR品川駅改札内の「エキュート品川」は、帰宅途中のスーツを着たサラリーマンでごった返していた。この日は「ホワイトデー」。バレンタインデーのお返しにと、ケーキなどを買い求める列が途切れない。エキュートにとって3月14日は、実はクリスマスと並んで1年で最も集客が多い日。普段は女性の利用が目立つエキュートだが、この日ばかりは和洋菓子売り場に男性が大挙して押し寄せるからだ。

 相模原市の男性会社員(37)は、品川駅近くにある会社からの帰りにマカロンを2600円分購入。女子ミニバスケットボールチームのコーチもしており、教え子11人と妻へのお返しとして買い求めた。「エキュートは勤め帰りに寄れるので、気軽に使いやすい」と話す。男性にとっては、バレンタインデーのお返しとはいえ、都心部のデパートまでわざわざ買いに行くのはハードルが高い。エキュート8カ所で「ホワイトデーキャンペーン」を開催し、女性心をくすぐるスイーツなどをプレゼントに提案すると、男性客のニーズを見事にとらえた。………