2014年

5月

13日

特集:歴史に学ぶマネーと経済 知ってるつもり?! 2014年5月6・13日合併号

 ◇相場格言「セル・イン・メイ」 発祥は150年前の英ロンドン

 

黒瀬浩一

(りそな銀行チーフ・マーケット・ストラテジスト)

 

 セル・イン・メイ(5月に株を売れ)は、株価が5月に天井をつける傾向があるため、その前に株式を売却するのが得策であることを意味する相場格言だ。

 実はこの格言、かなり古くから存在する。歴史をひもとくと、大英帝国時代のロンドンに駐在する外国人実業家が夏のバカンスで本国に帰る前、リスクを抑制するために取った投資行動に由来している。150年ほど前から言い伝えられてきたようだ。ただ、明示的にこの言葉がメディアに登場するのはかなり後で、1977年5月7日号の英『エコノミスト』誌で確認されている。

 今日では、ヘッジファンドの多くが5月末に中間決算(成功報酬計算基準日)を前に、投資ポジションをいったん解消するのがセル・イン・メイの理由と解説される。動機は異なれど、投資行動は150年前と共通していると言えそうだ。………