2014年

6月

03日

韓国:心筋梗塞に倒れた李健熙会長 2014年6月3日特大号

 ◇試されるサムスンの底力

嚴在漢
(産業タイムズ社ソウル支局長)

 サムスングループの総帥、李健熙(イゴンヒ)サムスン電子会長(72)が急性心筋梗塞で倒れ、5月21日現在も意識が回復していない状態が続いている。スピード感あふれるトップダウン経営でサムスングループを韓国最大の財閥へと押し上げたが、半導体、スマートフォンを2本柱とするサムスン電子の業績拡大に一服感が出てきた最中。着手し始めたばかりのグループ再編に加え、後継者として確実視される長男の李在鎔(イジェヨン)サムスン電子副会長(44)の手腕も未知数で、大きな岐路に差し掛かっている。

 李会長は5月10日夜、ソウル市内の自宅で心筋梗塞(こうそく)を起こして病院に運ばれた。心臓まひの症状も出たことから心肺蘇生術を受け、11日未明にはステント(血管拡張器)を入れる施術も実施。脳組織の損傷を最小限に抑えるため、細胞の代謝を落とす低体温治療も受けた。21日現在では体温は正常に戻っているものの、睡眠状態で治療が続けられているという。
 株式市場はひとまず落ち着いた反応を示している。李会長の入院後、最初の取引日となった12日は、韓国証券取引所に上場するグループの電池メーカー、サムスンSDIなどが売られる局面はあったものの、容体の安定が伝えられるにつれて、サムスン電子など幅広いグループ銘柄の株価が上昇している。だが、サムスングループの直面する経営環境の変化は、待ったなしの状況だ。………