2014年

7月

08日

特集:とことん分かる2014年下期マーケット Part3 国際商品編 エネルギー価格と地政学は関係ない? 2014年7月8日特大号

 ◇需要側の力が強く、関連性は弱い

 

本村眞澄

(石油天然ガス・金属鉱物資源機構調査部主席研究員)

 

 イラクの内戦やウクライナ問題でエネルギーの地政学リスクが高まり、原油やガスの国際市況が跳ね上がる、との報道がある。だが、地政学リスクがエネルギーの国際市況に及ぼす影響は極めて限定的であり、かつ短期で収束することが少なくない。

 石油は投機筋からも資金が入るため、地政学リスクが油価を1バレル当たり10~20ドル引き上げる場合もあると言われる。実際にイラクが内戦状態に突入したことで、国際指標であるブレント原油先物相場は108ドル近辺から9カ月ぶりに114ドルまで上昇した。

 しかし、天然ガス価格は夏場は下がるのが普通で、去年から今年にかけての暖冬もあって今年は更にガスがだぶついており、価格は相当下がっている。とりわけ欧州のガスは長期契約が主流のため、余計に政治情勢の影響を受けにくいと言え、ウクライナ情勢はほとんど影響していない。………