2014年

8月

05日

エコノミストリポート:米株価 ダウが1万7000ドル到達 2014年8月5日特大号

 ◇実体経済と乖離した過熱相場 自社株買いが米株高の正体

市岡繁男
(富国生命保険株式部参与)

 ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は7月3日、史上最高値を更新し終値ベースで初めて1万7000ドルの大台に乗せた。ダウ平均は2009年3月につけたリーマン・ショック後の最安値6547ドルから、13年5月に1万5000ドル、11月に1万6000ドルと上昇を続けてきた。

 株高を支える要因としてまず指摘されるのが、米連邦準備制度理事会(FRB)の量的緩和(QE)策だ。FRBは金融危機対策として、米国債などの資産を買い入れることでマネー(ドル)を市中に大規模に供給した。このFRBが供給した大量のマネーが株式市場にも流入し、株価を押し上げてきた。
 さらに現在の米株市場を強気にみる向きからは、QE効果だけでなく、米国景気と企業業績の堅調な回復こそが株高を支えているとの声が聞かれる。だが、はたしてそうだろうか。米経済は政府が公表する統計以上に低迷している可能性があるからだ。………