2014年

8月

19日

特集:資本主義をとことん考えよう 第1部 何が問題か 日本の現実 2014年8月12・19日合併号

 ◇速いスピードで若年層格差が深刻化

 

小原美紀

(大阪大学大学院国際公共政策研究科准教授)

 

 日本の世帯間格差は過去30年間でゆっくりと拡大している。この傾向は日本だけでなく、海外の先進諸国でも報告されている。

 ジニ係数(完全平等が「0」、すべての富が1人に集中する完全不平等が「1」となる)に基づいて国際比較を行った研究によると、1980年以降2010年にかけて、欧州諸国や米国、カナダ、オーストラリアを含む主要先進国では、世帯間格差は徐々に拡大を続けている。10年時点における日本の格差は、これらの国の中で「中程度」とされている。

 格差の計測の際には、調査対象と計測対象、使用する指標により、計測値に差がでることを理解しなければならない。そのうえで、一般的に利用可能な大標本調査からわかる日本の格差についてまとめたい………