2014年

8月

19日

集団的自衛権を問う:「普通の国」になるとは何か 米国の世界統治に追従する選択 2014年8月12・19日合併号

倉重篤郎

(毎日新聞専門編集委員)

 

 安倍晋三政権は7月1日、戦後日本の安全保障政策の大転換である集団的自衛権の限定容認を閣議決定した。その背景と問題は?

 国内的背景からいえば、すぐれて特殊安倍的現象であった。なぜならば、第2次安倍政権でなければありえなかったからだ。2年前の自民党総裁選の勝利者が石原伸晃であればこの問題に関心を抱かなかっただろうし、石破茂であればここまで急がなかっただろう。民主党政権が継続していれば個別自衛権論議の枠を超えることはなかった。

 安倍といえども、8年前の第1次政権で首相直属の諮問機関を作り政治課題化させてからの蓄積がなければここまできたかどうか。その提言が福田康夫政権時にずれ込み、福田から棚上げされるという屈辱的仕打ちを受けなければ政治的情念が続いていたかどうか。………