2014年

9月

02日

特集:とことん考える人口減 2014年9月2日号

 ◇2040年代、1億人割れの日本

 

(編集部)

 

 総人口1億人割れ──。国立社会保障・人口問題研究所の推計(出生・死亡中位推計)によると、その日は2048年に訪れる。

 今後の人口減少の過程で、1年間に生まれる子どもの数(出生数)は13年の103万人が40年の66・7万人と3割超の減少となる。働き手となる15~64歳の生産年齢人口は、10年現在の8173万人が、40年には5787万人に。51年には5000万人を割る見通しだ。

 半面、65歳以上の老年人口は、10年の2948万人から、戦後のベビーブームで生まれた団塊世代を中心に20年には3612万人に増加。第2次ベビーブーム世代である団塊ジュニアが65歳以上となる42年の3878万人がピークで減少へ転じる。

 政府は今年6月、「50年後に1億人程度の安定した人口構造の保持を目指す」とした経済財政運営の基本方針「骨太の方針」を閣議決定した。人口急減・超高齢化の流れを変えられない場合には、経済が縮小スパイラルに陥るおそれがあり、そこに至ると「もはや回復は困難」と、数値目標を掲げた理由を説明した。

「人口減少の傾向を払拭し、国運進展の原動力をなす人口増殖に関し画期的対策を樹立し民族飛躍百年の大計を図るは刻下の急務とされている」。これは太平洋戦争開戦の年である1941年1月に閣議決定された「人口政策確立要綱」の文言だ。約20年後の60年に人口1億人を目指すとした。当時は出生数の減少と死亡者数の増加で人口増加数が減っており、アジア大陸での政策遂行が困難になるとの認識だった。

 かつてと背景は異なるが国家が抱く危機感は共通している。ただ、政府が目標に据えた社会像は、時代が変われば陳腐化する。冷静な視点を持ちたい。日本は人口減でどのような選択を迫られるのか。次ページ以下で探った。