2014年

10月

21日

特集:止まらない円安 為替と株価の相関関係 2014年10月21日号

 ◇通貨高・株高が自然な姿 円安・株高時代は終焉の兆し

 

芳賀沼千里

(三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフストラテジスト)

 

 株式市場では、依然として「円安・株高」シナリオが支配的である。しかし、8月からの円安・ドル高局面では昨年前半ほど日本株が上昇していなかった。単純な回帰分析を行うと、2012年11月から13年6月までは対ドルで1円の円安が進むと、TOPIX(東証株価指数)は21・6ポイント上昇したが、今年8月以降、TOPIXの上昇は9・8ポイントにとどまる。円安の影響は以前ほど大きくないということになる。

 ◇定着したのは06年以降

 

「円安=株高」「円高=株安」の関係が定着したのは、06年以降である。この局面では三つの要因が影響したと考える。

 05~07年には米国と欧州で金融引き締め策が取られたため、円キャリー取引が拡大した。すなわち高いリターンを求める投資家は、超低金利の円で調達した資金を株式に投資した。………