2014年

11月

04日

特集:中国大減速 2014年11月4日号

 ◇GDP7%割れ容認の衝撃


(編集部)


 中国の高度成長の終わりが見え始めた。今年7~9月期の国内総生産(GDP)の成長率は、前年同期比7.3%増と、リーマン・ショック後の2009年1~3月期(6.6%)以来の低水準となった。上半期は政府の年間目標「7.5%前後」を維持したが、通年で目標を下回る可能性が高い。

 だが、習近平政権は成長鈍化を容認し、地ならしを進めている。10月20~23日開かれた中国共産党の重要会議、第18期中央委員会第4回総会(四中全会)の初日、国営新華社通信は「成長率が6.5~7.0%でも正常」「構造改革が重要」という論説を流した。

 習政権は現在、16~20年の経済政策運営の基本方針となる「13次5カ年計画」を策定中だが、高度成長を望む守旧派を抑えて権力基盤を固め、安定成長へとかじを切ろうとしている。中国経済は今、まさに高度成長期から階段を下りていく過程にある。

 だが、高度成長に依存する経済運営ができない以上、成長の伸びでだましだまし抑えてきたリスクはより大きくなる。不動産バブルや不良債権、地方政府の債務、格差などの“爆弾”がいつ破裂してもおかしくない。習国家主席は改革者とならざるを得ないが、その道のりは極めて厳しい。中国の高度成長に支えられてきた世界経済にとっても、習主席の改革の成否に命運を握られている。