2014年

11月

11日

エコノミストリポート:成田-ロンドン路線 ヴァージン航空が日本から撤退 2014年11月11日号

 ◇サービスから利便性重視の時代へ

緒方信一郎
(航空・旅行ジャーナリスト)

 25年間にわたって成田─ロンドン線を運航してきた英ヴァージン・アトランティック航空(ヴァージン航空)が、日本からの撤退を決めた。2015年2月1日の成田発が最終便となる。

 社名の通り、アトランティック(大西洋)路線を主戦場とするキャリアだが、日本への就航は早く、1984年の創業から5年後の89年5月に英ロンドン─米ニューヨーク、マイアミに次ぐ3番目の路線としてロンドン(ガトウィック空港、91年にヒースロー空港に移転)─成田線を開設した。歴史があるだけに日本でも根強いリピーターをつかんでおり、撤退を惜しむ声の多さは、85年にパン・アメリカン航空が太平洋線を運航権ごとユナイテッド航空に売却し、同時に日本便の運航を停止して以来かもしれない。

 ◇画期的サービスで席巻

 ヴァージン航空は、食事や手荷物受託などのサービスを無料で提供するフルサービスキャリア(FSキャリア)としては後発の部類に入る。しかし、型破りの企業家として知られるリチャード・ブランソン会長の下、次々と前例のないサービスを打ち出し、就航からさほど時を経ずに旅行者の高い支持を得るようになっていく。………