2014年

11月

25日

アジア:活発なフィリピン投資 2014年11月25日号

 ◇汚職対策や高成長が後押し

坂東輝昭
(三菱東京UFJ銀行企画部経済調査室調査役)

 企業の投資先として、フィリピンの評価が高まっている。2013年の外国企業の投資額(直接投資認可額)は2740億ペソ(約61億ドル)で、10年に比べ約4割増加した。業種別では、多い順に製造業が28・3%、電力・ガスが27・2%、輸送・倉庫が20・2%を占める。日本企業の進出も活発で、外務省によると13年10月時点で約1260の日系企業の拠点が存在する。製造業だけでなく、外食や小売業の進出も相次いでおり、首都マニラには日系外食チェーン店が立ち並ぶ。

 フィリピンが投資先として注目される理由の一つは、英語が公用語である点だ。タイやインドネシアのように、現地語の通訳を雇う必要がないので、コストを抑えられる。コミュニケーションもとりやすい。
 二つ目は、約1億人の人口を抱えていること。これは、東南アジア諸国連合(ASEAN)の中で、インドネシアの約2億5000万人に次ぐ規模だ。しかも平均年齢が20代前半と、若い労働力が豊富で、国際連合の人口推計では2080年ごろまで生産年齢人口の増加が予想されている。1人当たり国内総生産(GDP)は、耐久消費財の普及が加速するとされる3000ドル近くに達している。このため労働供給元としても、市場としても魅力が大きい。………