2014年

11月

25日

FLASH!:年内にも総選挙へ 2014年11月25日号

 ◇大義なき「増税先送り解散」 成長戦略も成果なし

矢嶋康次
(ニッセイ基礎研究所チーフエコノミスト)

 安倍晋三首相が、2015年10月に予定している消費税率10%への再引き上げを延期し、衆議院を解散するとの見方が強くなっている。安倍首相は、11月17日に発表される7~9月期国内総生産(GDP)速報値の結果を見て増税実施の可否を判断する予定だが、「発表後すぐにも衆院解散に踏み切るのではないか」との見方も出ている。

 自民党の谷垣禎一幹事長は12日、「衆院解散は首相の専権事項」としながらも、「もしそうなれば、(解散の)大義名分が必要」と述べた。おそらく安倍首相は、「12年の3党合意で約束した消費税引き上げの先送りを国民に問う」ことを大義名分に掲げると見られる。野党は、小渕優子前経産相の政治資金不正支出問題など政治とカネの問題、さらにアベノミクス政策自体の失策を隠すための「大義なき解散だ」と批判を強めるのは必至である。

 ◇はしご外された日銀

 確かに、消費税引き上げの先送りを争点に解散することには、首をかしげざるを得ない。民主・自民・公明党の3党が、数々の政治的混乱をくぐり抜けてようやく合意に至った消費増税である。15年10月の引き上げの時期まで、1年近くあるのだから、万全の景気対策・成長戦略を行った上で引き上げを実施するのが本来の姿だろう。………