2015年

1月

13日

FLASH!:米・キューバ国交正常化交渉 2015年1月13日号

 ◇「死に体」回避へオバマの切り札 2016年大統領選にも影響


今村卓

(丸紅米国会社ワシントン事務所長)


 米国とキューバ両政府が2014年12月17日、1961年以来断絶していた国交の正常化に乗り出す方針を発表した。米政府の発表によれば、15年1月後半にも交渉が始まり、数カ月以内に相互に大使館を開設、キューバへの輸出や渡航などの制限を緩和するという。米ソ冷戦時代の負の遺産である両国の敵対関係解消を目指す判断は歴史的な転換点と言え、米オバマ大統領にとっては残り任期を乗り切る切り札でもある。

 オバマ大統領がキューバとの関係改善を決断したのは13年春。同6月に水面下の交渉を始め、1年半に及ぶ秘密交渉の結果、国交正常化に取り組むことに合意。その間、フランシスコ・ローマ法王が仲介することもあった。

 両国首脳はなぜ歩み寄ったか。オバマ大統領にとって、キューバ孤立化政策は効果のない時代遅れの手法であり、同国への関与を通じて社会変化を促し、同国との通商や交流に利益を求めるほうがはるかに合理的だと考えたようだ。………