2015年

2月

03日

FLASH!:欧州も量的緩和 2015年2月3日特大号

 ◇デフレ回避に正念場のユーロ圏 日米英に並ぶ緩和水準へ

吉田健一郎
(みずほ総合研究所上席主任エコノミスト)

 欧州中央銀行(ECB)は、1月22日に開催された理事会で、加盟国の国債や政府機関債購入を含む量的緩和(QE)の導入を発表した。理事会後の声明文で「毎月600億ユーロ(約8兆円)の購入を行う」旨を明記した。実施期間については、「2016年9月までを意図している」とした。ただし、「万が一の場合は、インフレ率の持続的な調整が見られるまでは購入を行う」との文言を付し、期限を定めない、いわゆる「オープンエンド型」のQEとなった。プログラムの総額は、16年9月まで行われた場合は、1兆1400億ユーロとなる。

 巨額の国債買い入れは「債務の共同負担」につながるとするドイツの強い反対があった。このため、ECBが購入する国債のデフォルト(債務不履行)など将来生じ得る損失については、資本拠出割合に応じて損失を各国で分担する部分と、各国中銀が独自に負担する部分を分ける「2段階モデル」が採用された。
 仮に購入した国債にデフォルトが発生した場合は、損失のうち一定割合までは損失を出した各国中銀の負担となり、それを上回る部分については各国の資本拠出割合に応じて、損失が分担される。………