2015年

2月

10日

エコノミストリポート:中東 原油とテロ 2015年2月10日号

 ◇前途多難なサウジアラビア新国王 他の産油国と協調減産も

福田安志
(早稲田大学イスラーム地域研究機構研究院教授)

 サウジアラビアで1月23日にアブドラ国王が死去し、異母弟のサルマン皇太子が新国王に即位した。アブドラ国王は90歳の高齢で前から健康状態が懸念されており、昨年12月末に肺炎で入院していた。

 79歳のサルマン新国王は即位に際し、アブドラ前国王の政策を継承することと、それまでの閣僚を全て留任させることを表明した。サルマン国王は2012年に皇太子・副首相になって以降、アブドラ国王に協力しながら、政治で大きな役割を果たしてきた。こうしたことから、新国王の下での内外政策は当面、大きな変化はないと見られる。

  1月26日月曜日のサウジの株価は、国王死去前の22日より約1%上昇した。26日の原油価格は、米国産標準油種(WTI)が5年ぶりの安値を更新し、北海ブレントも1バレル=48ドル台の安値が続いている。油価下落のなかで積極的な財政出動政策をとっていたアブドラ国王の突然の死にもかかわらず、株価は下落しなかった。………