2015年

3月

03日

台湾:中台統一を予言するリー元首相 2015年3月3日特大号

 ◇「独立は不可能」で波紋広がる

本田善彦
(台湾在住ジャーナリスト)

 小国シンガポールを東南アジアきっての経済大国に導いたリー・クアンユー氏の著書『One Man's View Of The World』の中国語版『李光耀観天下(リー・クアンユーが見る世界)』が昨年夏に台湾で出版されて以降、話題になっている。中国と台湾の統一を予言する内容で、台湾紙『中国時報』が「台湾への警鐘だ」とコメントするなど、台湾社会に衝撃を与えている。

 現在91歳のリー氏は、シンガポール首相を約30年間務め、中台双方の首脳との間に太いパイプを持つ。このため中国情勢や中台関係に対するリー氏の発言は、常に注目を集めてきた。
 台湾についてリー氏は、「経済が中台関係を決定する。段階的かつ阻害不能な経済の統合が、この二つの社会を一つに結び付ける。中国はやがて、台湾に対し武力を用いる必要がないことを認識する」と分析。台湾の世論調査では、台湾独立支持が中台統一支持を上回っているとの指摘を、「その種の世論調査には何の意味もない」と一蹴し、「台湾の未来は、台湾人民の願いに基づいて解決されるのではなく、中台の力の対比、および米国による干渉の有無で決まる」「中台再統一は時間の問題で、どの国も阻むことはできない」と結論付けている。………