2015年

3月

24日

特集:日本人が知らない中東&イスラム教 データで理解する 2015年3月24日特大号

 ◇中東の言語・宗教・政治体制・資源・貿易の実態
 ◇ほとんどが独裁国家、石油が潤す経済

保坂修司
(日本エネルギー経済研究所中東研究センター副センター長)

 中東諸国の性格は、まず、言語の分布から大別できる。話者が圧倒的に多いアラビア語・トルコ語・ペルシャ語の三つをはじめとして、ヘブル語やクルド語、ベルベル語など数多くの言語が存在する。

大まかに言えば、それぞれの言語の分布は、アラブ人、トルコ人、イラン人、ユダヤ人、クルド人といった民族や、イスラム教やキリスト教、ユダヤ教といった宗教・宗派と重なり合う。
「セム系一神教」と総称されるユダヤ教、キリスト教、イスラム教の発祥の地である中東には、今も各宗教の多様な宗派が存在する。中東の支配的宗教は、イスラム教だが、その性格は一口に表せるものではない。宗教儀礼や行動様式などの規範とされる法学派が国によってさまざまだからだ。多数派のスンニ派の国でも、法学派で見ると、サウジアラビアが厳格なハンバリー派を採用している一方で、北アフリカの国ではマーリキー派が広がっている。………