2015年

3月

31日

北朝鮮:金正恩氏の「こっけいな姿」 2015年3月31日号

 ◇発信の背後に反体制派の思惑


西村金一

(軍事・情報戦略研究所長)


 米ソニー・ピクチャーズエンタテインメントは昨年6月、北朝鮮の金正恩第1書記の暗殺を題材にしたコメディー映画「ザ・インタビュー」の予告編を公開した。すると北朝鮮は、「最高指導者の尊厳を傷つけようとしている」「絶対に許せない」などと反発。北朝鮮側は否定するものの、米当局によれば、同社に対してサイバー攻撃を仕掛けたとされる。上映が決定されると、北朝鮮国家安全保衛部(秘密警察)などは「何があっても作品が流入しないようにしろ」と大規模な取り締まりを始めている。

 しかし、コメディーという意味では、北朝鮮が『労働新聞』や「朝鮮中央テレビ」などを通じて発信する金正恩氏の姿のほうがこっけいなことがある。それは意図的なものなのか。それとも、ミスなのか。もし国内から発信されるこっけいな映像や写真が意図的に発信されているのだとすれば、北朝鮮がこの映画に対して反発した理由が金正恩氏の尊厳を守るためということではなくなるかもしれない。………