2015年

3月

31日

特集:水素と電池 「電池大国」韓国 2015年3月31日号

 ◇世界一になったLGとサムスン 中国新工場で狙う中型・大型


嚴在漢

(産業タイムズ社ソウル支局長)


 グローバルの電池市場における韓国企業の独走体制が続いている。特に、スマートフォンなど電子機器に搭載される小型リチウムイオン電池市場では、電池メーカー大手のサムスンSDIと、韓国化学最大手のLG化学が、技術力や生産力など攻撃的な取り組みでシェアを広げ、1位と3位に付けている。

 韓国企業は2015年、電子機器向け市場に続いて、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV=直接コンセントから充電できるハイブリッドカー)などの車載向け、そして、発電所などで使うエネルギー貯蔵装置(ESS)向けなど、中型・大型のリチウムイオン電池分野を強化する見込みだ。

 車載向け電池市場は、日本企業が先行してきたが、日本の電池専門調査機関「B3」によると、サムスンSDIとLG化学が14年に49・5%までシェアを伸ばし、日本勢を追い抜きトップに浮上する。

 LG化学は14年、EV向け中型・大型電池市場で、1688メガワット時を販売しシェア30%に達し、サムスンSDIは1062メガワット時を販売しシェア19%を達成する見通しだ。


 ◇先行投資も積極的


 売上高5・4兆ウォン(約5800億円)のサムスンSDIは、電池事業拡大のための投資に積極的だ。14年3月にはサムスングループ系列の第一毛織を吸収・合併し、年商10兆ウォン規模の大手素材・エネルギー専業メーカーになった。

 14年8月には、中国陝西(せんせい)省西安市で電池工場を起工し、15年10月の本格稼働を目指す。20年までの5年間で6億ドル(約720億円)を投じ、自動車年間4万台強に相当する車載向け電池を供給できる規模にする予定だ。独BMWとも提携し、同社のEV「i3(アイスリー)」やPHV「i8(アイエイト)」に電池を提供する。

 さらに、15年2月には、カナダの自動車部品大手マグナ・インターナショナル社の子会社である豪マグナ・シュタイアーを買収。これを「車載用電池ビジネスの競争力を高めるために鍵となる戦略的なステップ」(サムスンSDI社長)と位置づけ、車載用電池のパッケージ分野を強化している。………

 

 

 

 

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水素と電池 世界はこれでリードだ!

配信日2015年4月24日

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