2015年

4月

14日

エコノミストリポート:FRBの利上げ時期は9月以降に 2015年4月14日号

 ◇世界が注目する決断
 ◇雇用は良くても物価が上がらず

福田圭亮
(三菱UFJモルガン・スタンレー証券景気循環研究所シニアエコノミスト)

 米連邦準備制度理事会(FRB)は、3月17、18日に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)後の声明で、ゼロ金利解除に関して「忍耐強くいられる(patient)」との文言を削除し、早ければ6月の利上げに道を開いた。FRBの2大責務の一つである「雇用の最大化」に向けて進展があったことから、FRBは、6月以降のFOMCで利上げ開始の可否について協議していく方針を示した。

 ただし、利上げ開始を決定するまでには、さまざまな障害を乗り越える必要がありそうだ。現状の米国経済、世界経済の様相を分析すれば、FRBの利上げ開始は9月の可能性が高そうだ。また、インフレ率やドルの動向次第では、利上げの時期はさらに遅れる可能性すらありうる。以下でその詳細について述べる。

 ◇大きい原油下落の影響

 利上げに向けての最も大きなハードルは、FRBのもう一つの責務である「物価の安定」である。FRBはインフレ率の目標を個人消費デフレーターで2%に設定しているが、振れの大きい食品・エネルギーを除いた、いわゆるコアインフレ率は、2015年1月に前年比1・3%と3カ月連続で低下した。………