2015年

4月

14日

人民元:ドル高とともに進んだ人民元高 2015年4月14日号

 ◇転換点は近い、外貨準備に注目

露口洋介
(信金中央金庫上席審議役)

 今年の中国の旧正月(2月18~24日)では、中国から大勢の観光客が日本を訪れ、家電製品やブランド物などを大量に購入する姿が「爆買い」と報道された。この「爆買い」は、裕福な中国人が増えたこともあろうが、人民元の為替レートが円に対して大幅に人民元高になったことも大きな要因と考えられる。これほどの人民元高が進んだ背景を、中国特有の為替制度から考えてみたい。

 人民元と円の為替レートは、2012年2月には1人民元=12円台であったが、13年2月には15円前後、14年2月には17円前後、そして今年2月には19円前後と、3年間で約35%もの急速な円安・人民元高が進んだ。これほど円安・人民元高が進めば、中国人観光客が日本の物価に割安感を感じるのも無理はない。日本の物価はこの間、3%程度しか上昇しておらず、中国人から見れば3年前に比べて日本で買う商品が約3割安になった感覚だからである。………