2015年

5月

12日

特集:農協改革の化けの皮 2015年5月5・12日合併号

 ◇漂流する巨大金融 5年攻防戦の幕開け


黒崎 亜弓

(編集部)


「『規制にひっかかるから貯金を解約してほしい』なんてお客に言えない。2000億円をどうすればいいのか」──。

 2014年5月。東京都練馬区の地下鉄駅にほど近いJA東京あおば本店で、本橋昭典総務部長は戸惑っていた。安倍晋三首相の肝煎りで成長戦略を練る規制改革会議の農業ワーキング・グループ(WG)が農協改革の方針を公表し、「准組合員の事業利用は正組合員の2分の1を超えてはならない」という新たな規制を打ち出したからだ。

 准組合員とは、農業者である正組合員以外で、出資金を払って農協事業を利用する人を指す。JA東京あおばの正組合員2802人に対し、准組合員は2万6904人と正組合員の10倍近い(14年9月時点)。事業エリアは練馬区、豊島区、板橋区、北区。かつては農地が広がっていたが今や都市化し、JAの事業は預金獲得や住宅ローン、「人・家・車の保障」と銘打つ共済商品の販売が主だ。准組合員の利用に規制が掛かれば、貯金残高4568億円のうち、准組合員の2000億円分を減らさなければならない。………


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週刊エコノミストebooks

農業改革の化けの皮

配信日2015年6月5日

定価200円(税込)

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