2015年

7月

14日

償還期限迫るサムライ債 2015年7月14日号

Bloomberg
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 ◇未償還ギリシャ円建国債は総額987億円


 

花谷美枝/大堀達也(編集部)

 

 日本国内で売り出された円建てギリシャ国債のうち200億円分(発行時点)は7月14日、償還期限を迎える。債権を管理するみずほ銀行は「事実関係をギリシャ側に確認中」(広報部)だが、償還されるかどうかは不透明だ。

 1990年代半ばに日本ではギリシャのサムライ債(円建ての外国債券)が相次いで発行された。証券保管振替機構によると、未償還のギリシャの円建て国債は3本、このほかギリシャ国有鉄道債を含めると総額987億円にのぼる(表)。そのうち1995年発行の「ギリシャ共和国9回」、利率5.8%の20年債は7月14日が償還日で、民間で保有するギリシャ国債の中では、短期国債を除いて世界で最初に償還を迎えることになるという。

「ギリシャ国有鉄道3回」債を管理するあおぞら銀行によると、直近の6月6日の利払いは通常通り行われたという。ただ、ギリシャは6月末期限の国際通貨基金(IMF)の融資返済を遅延しており、7月14日のサムライ債170億円分が償還されない可能性が高まっている。16年償還のギリシャ国債2本を管理する新生銀行は「IMFへの支払い遅延が債務不履行とみなされるのかなど、事実関係を問い合わせている」(広報部)が7月2日午後の時点で回答は得られていないという。このため新生銀行は、債権者への告知や債務不履行とみなすかなどの判断については、7月14日に償還がされるかを見て対応を検討するという。一方で、民間債権者への債務不履行は将来、ギリシャが債券市場に復帰する道を閉ざす可能性があることから「7月のサムライ債は償還される可能性もある」(第一生命経済研究所の田中理主席エコノミスト)」との見方もある。

 現状では国内の大手金融機関がギリシャ国債を保有している可能性は低いと見られている。「保有しているのは投機筋など高いリスクを引き受ける投資家に限られている」(金融機関関係者)ことから、国内金融市場への影響は限定的との見方が強い。