2015年

7月

21日

WORLD・WATCH:カリフォルニア 山火事にドローン 消防ヘリの妨げに

小型無人機「ドローン」(Bloomberg)
小型無人機「ドローン」(Bloomberg)

土方細秩子

(ロサンゼルス在住ジャーナリスト)



 小型無人機「ドローン」の商業利用が注目される中、推進派にとって障害となる事件がカリフォルニア州で起きた。干ばつのため例年より山火事が多い同州で、6月中旬、市民が操作するドローンが原因で消火活動が中断した。 


 火事は、ロサンゼルス東のサンバナディーノ国立森林地帯で発生し、2万エーカー(約8000ヘクタール)まで広がった。消火のため数機の散水ヘリが派遣されたが、付近を飛行していたドローンとの空中衝突を避けるため、一時、ヘリコプターの飛行が見合わされることになった。消火活動を指揮する州の森林火災防止課は「趣味のドローンにより消防ヘリの活動を休止せざるを得なくなった。パイロットの生命を危険にさらす行為はやめてほしい」と声明を出している。民間のドローンは災害現場での飛行を禁止されているが、興味半分の撮影が見つかったケースはこれまでにもあった。 

 弊害が表面化したドローンだが、使い方次第では災害支援に活用することもできる。2013年に起きた同州で最大の山火事では、州軍事局から派遣されたドローンが、火事の広がりと消防隊員の位置関係を把握することに活躍した。赤外線カメラを搭載するドローンなら、夜間でも明瞭な視界を確保できる。他にも、農薬散布やアマゾンの配達など商業利用が期待される中、今回の事件を機に、安全性の議論がさらに高まりそうだ。