2015年

9月

01日

週刊エコノミスト 2015年9月1日号

定価:620円

発売日:2015年8月24日

 ◇特集:本当は怖い物価大停滞

 ◇世界で定着する低インフレ


小林 卓典(大和総研経済調査部長)


 世界各国で定着する低インフレが世界経済に暗雲を漂わせている。

 米国では米連邦準備制度理事会(FRB)が物価指標として重視している個人消費支出(PCE)デフレーターの上昇率が、2012年5月から3年以上にわたり目標値の2%を下回っている。6月は前年比0・3%と、わずかな上昇にとどまった。ユーロ圏のインフレ率は、14年12月から15年3月まで続いたマイナス圏を脱したとはいえ、7月も0・2%とデフレリスクを完全に払拭できてはいない。

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ピックアップ

経営者:編集長インタビュー

 ◇吉野 孝行 ネットワンシステムズ社長

 ◇綿密な検証力でネットワーク業界を独走


 1988年設立。ネットワーク、コンピューター、セキュリティー、ストレージ(記憶装置)関連機器の販売と導入企業へのコンサルティングを事業の柱とする国内最大手のネットワークシステムインテグレーター。2015年3月期の売上高は1431億円。


── 事業内容を教えてください。

吉野 会社ができて27年ですが、中核事業の変遷を振り返ると、およそ10 年ずつ三つに分けることができます。

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ワシントンDC

◇アフリカ外交を積極化
◇狙いは中国へのけん制

及川 正也(毎日新聞北米総局長)

「新たなアメリカの夜明け」とメディアがオバマ米大統領の就任宣誓を速報してから6年半余。奴隷制の苦難と人種差別の屈辱を経験したアフリカ系米国人(黒人)として、大統領の座に上り詰めたオバマ氏は7月、父の故郷ケニアとエチオピアを現職大統領として初めて訪れた。だが、それは「感傷旅行」とは程遠い旅だった。


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福島後の未来をつくる

◇まず取り組むべきは事故原因の究明

◇複合災害の備えは今も手つかず


泉田 裕彦(新潟県知事)


 7月16日で中越沖地震から8年がたちました。中越沖地震では柏崎刈羽原子力発電所が被災して原発構内で地震による火災が発生しました。このとき東京電力の自衛消防隊は柏崎刈羽原発3号機の外に設置された変圧器で起きた火災を消火できませんでした。何が起きていたのかと言いますと地震で地面に1メートルもの段差ができ配管が破断して水が出ませんでした。原発構内で火災が起きているのに、配管が壊れて水が出ないだけで所員みなが退避し周囲に誰もいない、そういう光景が世界にニュース映像として配信されたのです。映像は日本の危機管理がいかに緩いかを世界に知らしめました。


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