2015年

9月

15日

週刊エコノミスト 2015年9月15日特大号

定価:670円

発売日:2015年9月7日

◇生活、仕事は激変

◇前代未聞のプロジェクト


桐山友一/酒井雅浩

(編集部)


 一人ひとりに12ケタの番号を割り振る、前代未聞の一大国家プロジェクト。それが「マイナンバー制度」だ。2016年1月からのスタートを前に、いよいよ今年10月中旬以降、個人へのマイナンバー通知が始まる。しかし、マイナンバーの利用には、情報漏えいのリスクや不正を防ぐコストも付きまとう。いやが応でも降りかかるマイナンバーに、どう対処すればいいのか──。日本全土を巻き込む大騒動は、すでに始まっている。

「パソコンの操作、メール、ウェブアクセスなどのログを記録する仕組みを導入していますか」

「重要情報のやり取りを行う場合、暗号化を実施していますか」──。


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ピックアップ

経営者:編集長インタビュー

◇田中 英成 メニコン社長 

◇コンタクトレンズで海外勢と真っ向勝負


 メニコンは、国内コンタクトレンズメーカー最大手(本社・名古屋市)。2015年3月期の連結売上高は過去最高の631億円、営業利益は28億円。20年に売上高1000億円を目指す。6月25日、東証1部と名証1部に上場した。

── 国産コンタクトレンズの草分け的存在です。

田中 1951年に日本で初めて、黒目のみを覆う角膜コンタクトレンズの実用化に成功したのが、私の父、田中恭一(現会長)です。父は、働いていた名古屋の老舗眼鏡店の常連だった米軍将校の夫人からコンタクトレンズのことを聞き、興味を持ちました。でも実物を見せてもらえなかったので、自分の目を実験台に、想像しながら開発を試行。当時の研究者たちは、白目まで覆う強角膜レンズをコンタクトレンズと認識していましたが、父はコンタクトレンズを見たことがなかったので、角膜コンタクトレンズを開発しました。その後、ハードコンタクトレンズの主流は角膜コンタクトレンズとなりました。現在は、素材開発から製造、販売まで、安全性にこだわって、コンタクトレンズとそのケア用品の事業を展開しています。

 

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ワシントンDC

◇クリントン氏の私用メール問題

◇大統領選に急浮上のバイデン氏


今村 卓

(丸紅米国会社ワシントン事務所長)


 来年の大統領選に向けた民主党の指名争いの様相が変わり始めた。本命候補と目されてきたヒラリー・クリントン前国務長官の人気に陰りが出て、ジョー・バイデン副大統領が真剣に出馬を検討し始めた。

 クリントン氏は、7月半ばまで60%前後の党内支持率で独走していた。しかし、その後は支持率が低下し、8月下旬の調査では45%に沈んだ。ニューハンプシャー州では、サンダース上院議員に首位を奪われた。


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福島後の未来

◇必要なくなった核燃再処理工場

◇青森県と向き合う首相の決断を


河野太郎(衆議院議員)


 日本原燃が来年3月、青森県六ケ所村に建設を進める使用済み核燃料の再処理工場を完成させると言っている。もともと1997年に完成予定だったのが、相次ぐトラブルによって竣工が22回遅れ、建設費も当初の7600億円から約3倍へと膨れ上がったいわくつきの施設だ。しかも、もし今回、再処理工場が完成しても、この工場を稼働させる必要がそもそもない。プルトニウムを使用する高速増殖炉の商用化が、これも当初は1980年代と言われていたにもかかわらず、いまだメドが立っていないからだ。

 

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