2015年

11月

03日

乱高下でも勝つ株・投信・為替:郵政3社が上場 2015年11月3日特大号

 ◇指数連動の買い需要に期待

 ◇日経平均は堅調な推移継続


小野田慎

(e ワラント証券投資情報室長)


 11月4日に日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の日本郵政グループ3社の株式が上場される。政府による日本郵政株式会社の株式売り出し規模は初回で約1兆円ほどになると見られる。

 これほどの大型上場になると株式市場の需給悪化も懸念される。過去の政府系大型案件を参考に日本株市場の行方を考えてみたい。


 ◇過去の大型案件


 過去の政府の代表的な売り出し案件としては、1987年2月9日に上場したNTT、93年10月26日に上場したJR東日本、94年10月27日に上場した日本たばこ産業(JT)が挙げられる。図はNTT、JR東日本、JTが上場した日と、その前後200営業日の日経平均株価の推移を重ねたものだ。

 NTTが上場した87年は、85年9月のプラザ合意以降の急激な円高の進行により、円高不況対策として公定歩合の引き下げと財政拡大を実施し景気回復にあった時期である。NTT上場前から株式市場は堅調に推移しており、上場後にも変調はない。

 87年10月19日には米国で株価の大暴落(ブラックマンデー)が起こり、日本では10月20日(NTT上場日から175営業日目)に日経平均株価が歴代最大の3836円48銭安(マイナス14.90%)となった。当時各国は協調金融緩和によって対応し、後に平成バブル景気と呼ばれる好景気につながっていく。

 一方、JR東日本とJTが上場した93、94年は、89年末を頂点とするバブル崩壊を引きずって日経平均株価はさえない展開が続いていた。93~94年の終値ベースの最高値は2万1552円81銭、最安値は1万6078円71銭というレンジである。

 JR東日本の上場前まで日経平均株価は2万円台を維持していたが、上場後の93年末(44営業日後)には1万7000円台まで落ち込んだ。94年に入り日経平均株価は再び2万円台を回復し、JT上場日には1万9000円台後半を維持したが、152営業日後には1万5000円を割り込むなど、上場から半年ほど日経平均株価は下落基調をたどった。………